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アメリカでもてはやされるオーガニック牛のなぜ

日米貿易協定の発効でアメリカの農畜産物、とりわけ牛肉が安く輸入できるようになりました。牛肉はアメリカの戦略的な輸出品目なので、トランプ大統領は大成功だとよろこんでツイートしました。日本の消費者にとって牛肉が安く手に入るのはうれしいことです。ところがそのアメリカでは、ここ40年ほど牛肉離れがすすみ、いまではかつての半分ほどに激減しているのです。それに代わるオーガニック牛とは。いったい何が起きているのでしょうか。
 

合成肥育ホルモンへの疑念

かつてアメリカの食卓には豪快なビーフステーキが並ぶイメージがありました。それがなぜ影を潜めたのか。それは牛の成長を促進するための合成肥育ホルモンが問題になったからです。肥育ホルモンを与えた牛の成長は驚異的で、通常より20~40%も肥育期間を短くできます。ところが1980年前後に、プエルトリコなどで幼い女の子の乳房がふくらみ、初潮が早まるなど、異常な発育が続出しました。その原因として、アメリカ産牛肉に残留する合成肥育ホルモン剤「ジエチルスチルペストロール」が疑われたのです。そこでアメリカは、この合成肥育ホルモンの使用を禁止しました。しかし、成長促進剤はそれ以外にも『ラクトパミン』など種類があり、使われつづけました。ヨーロッパ各国では人体に有害だとして反対運動が起き、EUはアメリカ産牛肉の輸入を全面的に禁止しました。EUだけでなく中国やロシアも、使用と輸入を禁じています。
 

豪快なビーフステーキ
                   

 

もてはやされるオーガニック牛

アメリカの牛肉離れにはこうした背景があったのです。代わって「オーガニック」や「ホルモンフリー」と表示された牛肉が人気をよび、その需要がどんどん伸びています。健康志向や富裕層の間では、ホルモンフリーがいまや常識になっています。オーガニック牛は通常の牛肉より4割も高いのに、高級スーパーや飲食店では売り上げが急増しています。また、大豆などの原料からつくられる「植物由来のダミー肉」の品質が大きく向上し、知らずに食べると気づかないほどといわれ、市場規模は急拡大しています。
 

肥育ホルモンのリスクの実態

ホルモンは微量でも体内に取り込まれると、体のホルモンの働きを撹乱し、さまざまな病気や体調不良をもたらすおそれがあるとされます。とりわけ生殖系とがん細胞への影響があると指摘されています。しかし肥育ホルモンは食品添加物と違い生体に与えるものなので、投与を止めればおよそ1週間から10日で97%は尿や糞とともに体外へ排出され、残留分が少ないので検証も難しいのだとか。しかし、輸入を禁止したEUでは乳がんが減少しているのに、日本では逆に増え続けているのです。
 

肥育ホルモンの残留基準

肥育ホルモンには、合成型と天然型があり、オーストラリア、ニュージーランド、カナダは両方とも使用を認めています。ただ輸出相手国の基準を守って輸出しているので問題にはならないといわれています。
日本の肥育ホルモンの扱いは、国産牛への使用を認めていませんが、輸入肉については、摂取しても健康に悪影響がないとされる範囲で残留基準を定めています。しかし天然型は使用が適切であれば人体への影響は少ないとされ、天然型の輸入に関しては基準が設けられていません。しかも残留基準の規制レベルがWTO(世界貿易機関)の基準にまで緩和され、アメリカからの輸入は事実上フリーパスになっているのです。それだけ米国産牛肉のリスクは高いことになります。貿易促進が優先されると、消費者の健康は二の次になってしまうのです。
 

日本でもふえつつあるオーガニックレストラン
                   

 

アメリカ牛の輸出先

アメリカ産の牛肉が流れ込んできているわりに、日本のスーパーの店頭などをみると国産牛が多く並べられ、輸入牛の姿はあまり見かけません。消費者の国産牛志向が強いためといわれています。では、大量に流れ込んでいるはずのアメリカ産牛肉はどこへ消えたのでしょうか。それは外食チェーンやファミリーレストランなどに流れ込んでいるのです。そこで販売されているのはほとんど輸入牛です。コンビニの「牛カルビ弁当」などに、国産牛が使われることはまずないといってよいでしょう。
 

安全な牛肉を選ぶには

残留ホルモン肉を避けるには、国産牛を自分で料理するか、外食なら「緑提灯」を掲げている店を選ぶか、オーガニックを謳っている店を選ぶことです。緑提灯の店では国産牛が50%以上使われ、オーガニックを掲げる店では80%以上を有機食材を使っていて、肥育ホルモン牛は使われていません。日本でも都市部ではオーガニックレストランが徐々に増えています。財布には少し堪えても、病気を防ぐには大事な選択になります。残留ホルモンは10年単位で影響がでるといわれており、微量だからといって安易に育ち盛りの子供などにどんどん食べさせてよいものか、よく考える必要がありそうです。
 

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