白樺樹液の正体は何？
海外のセレブやモデルの間で静かなブームになっているというホワイトバーチウォーター（＝白樺樹液）。近年は日本でも美容と健康によいとして注目を集めています。数年前にはヨーロッパのメーカーが日本に上陸しました。コーセーさん他、白樺樹液を配合した化粧品も少なからず見られるようになりました。北欧などの国々で１０００年も昔から民間療法にも飲用されてきました。その魅力は化粧品に使用するとターンオーバーを促進し、体内から保湿すること、飲用すると病気をもたらす体内の有害な活性酸素を除去することがあげられます。化粧水では驚くほどよく浸透します。白樺樹液の水分は、白樺の根細胞を通過しているため粒子が小さいのです。美容に優れていて、健康にもよいという白樺樹液とは、いったい正体は何でしょうか。
天と地をとりもつ神秘な木
白樺は高原の貴公子と呼ばれ、北海道や長野以北の高原にみられる樹皮が白い樹木です。その爽やかなイメージは高原の象徴として描かれます。北欧や東欧やシベリアでは「森の看護婦」や「母なる木」などと呼ばれ、春先になると古くから樹液を飲む風習がありました。日本でもアイヌの人々が「タンニワッカ」と呼んで、神からの贈り物として大切に飲んできました。モンゴルでは、白樺の樹皮に呪文を書き身につけて護符にしたと伝わっています。白樺は天と地をとりもつ神秘的な樹木であったのです。ただ、その樹液はあまりひろく知られてはいません。現地の人だけが楽しんできたのです。その理由は、空気に触れると腐敗したり発酵したりしやすいため、遠くへ流通できなかったからです。また１年のうち春先のたった４週間しか採取できないという事情もありました。近年になって加工技術が確立され、現在では年中いつでも誰でも楽しめるようになっています。
活性酸素除去機能や豊富なミネラル
白樺樹液の効用は、第一にスーパーオキシドラジカルアニオンという活性酸素を消去する作用です。この活性酸素は、他の活性酸素の元になる親玉とされており、顔のシワやシミの原因になり、膵臓、腎臓、肝臓などの細胞を傷つけて生活習慣病を引きおこします。白樺樹液には活性酸素を除去する作用があり、肌の老化を防ぎ、健康にも役立ちます。白樺樹液に含まれる成分は、カルシウムや亜鉛などの微量ミネラル、多糖類、17種類のアミノ酸、ビタミンC、タンニン、サポニン、フラポノイド、ポリフェノールなど、有用な成分がたくさん含まれています。これらが表皮のターンオーバーに働きかけて、新陳代謝を促進し、皮ふの潤いを保持する角層を形成し、敏感肌などで外から化粧品が使えなくなった肌に体内から保湿します。樹液を飲んだ翌朝は、化粧乗りがよいという声をよく耳にします。また白樺の樹皮や葉にも有用な成分が多く含まれています。肌を引きしめ、柔軟性を保ち、肌を保護し、炎症を抑制し、血行をよくし、シミやくすみを軽減するなど、さまざまな美容効果があります。微量の美白成分も含まれています。
古来より民間療法に利用
１０年ほど前に、某大手化粧品の白斑事件が大きな騒ぎになりましたが、これは天然の白樺樹液ではなく、白樺の美白成分を解析し、ロドデノールという化学物質をつくり、これを１００倍の濃度にして配合していたのでした。つまり天然の白樺樹液には、ゆるやかな美白作用があるのです。また不要な老廃物を体外に排出し、肌荒れやむくみを防ぐデトックス効果も期待されています。白樺樹液には、抗ストレスや抗疲労の作用も確認されています。不眠症やうつ病がまん延する現代のストレス社会にあって、ストレス軽減に役立つことは注目されます。科学的薬理作用はいまなお未解明な部分が多いのですが、民間療法では、便秘、利尿、健胃、痛風、リウマチ、関節炎、浮腫や腫れ物、湿疹、天疱瘡などに効果があるとされています。
樹木全体が薬の木
白樺から採取される成分で、よく知られるものに、虫歯予防のキシリトールがあります。また、エイズ薬の原料となるベチュリンが採取されます。白樺の樹木の２万本に１本に生息するといわれる抗ガン作用のあるチャーガという希少なキノコがあります。チャーガは樹木の養分を吸い尽くして成長するため、その木はやがて枯れてしまいます。チャーガを原料にした「ベフンギン」というガン治療薬は、ロシアでは実際の医療現場や市販薬で販売されています。白樺はいわば樹木全体が薬の木といってもいいほどです。
採取に先立ち神に感謝を捧げるアイヌの儀式「カムイノミ」
長寿で寝たきりはしあわせか？
筆者が白樺に興味をもったのは、1990年前後の日本で水が売れはじめたころのことです。日本では昔から、水と空気と平和はただといわれていました。あるとき亡くなった大先輩が、シベリアのバイカル湖のほとりには白樺の林がひろがっていて、そこで白樺から採れるシラカバジュースというものがある。健康にいいから、あれを日本にもってきて売ればよいのだが、といったのです。当時は現役で仕事が忙しく聞き流していたのですが、現役を退いてから病院に行くとフロアは老人であふれかえっていました。欧米では寝たきり老人が少ないといわれているのに、長寿国になった日本では寝たきり老人が多く、健康な老人が少ないのです。健康保険も介護保険もやがて破綻すると騒がれ、介護事業が大きな話題になっていました。長生きしても寝たきりではしあわせではありません。そこでふと思い出して、白樺樹液を調べてみると、その効用に思いがけない事実を知ったのです。
市販品にはさまざまな添加物
実際に見たことも味わったこともない白樺から採れる樹液とはいったいどんなものか、いろいろ検索して興味は深まるばかりでした。販売サイトから見つけて取り寄せたり、軽井沢の販売店をみつけて手に入れたりして、飲み比べてみたのです。すると味は一様ではなく、酸味のあるもの、薬臭いものなどさまざまで、どれが本当の天然の白樺樹液なのかわからなくなりました。シベリアからの輸入に不安があり躊躇しているとき、北海道でも採取できるらしいと知り、すぐさま北海道に飛びました。生産量にも問題ないことがわかり、北海道の美深町にご縁を得て生産をお願いすることになったのです。ここではじめて味わった天然の白樺樹液は、無色透明で、味はほぼ水に近く、飲んだ後にほのかな甘みが感じられるだけでした。
試飲して実感し開発へ
販売に先立ち、まず自分で飲んで試してみたのですが、３ヶ月ほどしてふと気づくと、いつも気にかかっていた首イボがなくなっていたのです。まさか！と思って触ってみると、かすかに痕跡が残っているだけでした。さらに半年ほどすると、高齢だから仕方がないと諦めていた老人性の顔のシミがほとんど消えたり薄くなったりしていたのです。そこで家族にも試してもらったところ、顔の吹き出物や腕のシミがうすくなっていきました。７０代の老体に鞭打って朝から夜まで働きましたが、ほとんど疲れを感じることもなかったのです。この経験を北海道大学の樹液研究の第一人者である寺沢教授に話すと、「それはなりますよ、活性酸素を消すんですから」とこともなげに返されたのです。この事実をもって、白樺樹液の事業化に決心したのでした。
こうして、2012年に北海道産の白樺樹液100%の「ぷろろ白樺の恵み」を開発するにいたりました。１０年を経過して、いまでは年々ファンもふえ、年間販売数は20,000本を超えるまでに成長しました。また並行して水を一切使わず、天然成分100%の白樺樹液と国産ハーブを融合させたモアオーガニックな化粧品、ぷろろ化粧品を開発しました。白樺樹液の水分は根細胞を通過して吸い上げられているため粒子が小さく、浸透性がよいので、ぐんぐん浸透するのが特徴です。このため浸透剤を使う必要がなく、酒さなどの敏感肌にも、刺激なく安心して使用でき、多くの方によろこばれてきました。
天然物の味と飲み心地
白樺樹液は、まだ雪がのこる春先のわずか４週間しか採取できません。この時期を過ぎると、湧出はピタッととまり、また味も飲めるものではなくなります。つまり白樺樹液とは、白樺が春になって新緑を出すために必要な養分を、地中から選別して吸い上げた命の水なのです。最大の特徴は、体内の活性酸素を消去することです。飲み心地は樹液という想像とは違い、サラッとしてくクセがなく、ほぼ水感覚で飲めることです。飲んだあとにはほのかな甘みが感じられる程度です。「ぷろろ白樺の恵み」は、さらによい成分が含まれる白樺の樹皮と葉のエキスを抽出して加えており、ややクセのある味かもしれません。これを加熱殺菌して真空状態で瓶詰めしています。この天然100%の飲料は、ココナッツウォーターよりもはるかに飲みやすく、飲み過ぎや副作用は一切ないので、お年寄りはもとより、小さな子供さんや幼児にも安心して与えられます。運動の疲労やストレスを軽減する抗疲労効果があるので、冷やして飲めば水分補給やスポーツ飲料として、市販のスポーツドリンクより栄養的にもはるかにすぐれた飲み物といえます。
さまざまな利活用方法
白樺樹液は空気に触れると濁ったり腐敗したりしやすいので、加熱殺菌して真空状態のまま、防腐剤など一切使わず、天然成分１００％で瓶詰めしています。加熱しても成分変化しないので、コーヒーを淹れたり、炊飯や料理の水に入れたりしてもよく、ゼリーなどのお菓子作りにも使えます。お酒を飲んだあとに飲用すると二日酔いを防ぎ、ウィスキーなどの強いお酒の割り水にすればまろやか味を楽しめ、まさに一石二鳥です。よいことづくめの白樺樹液を、ちょっと先取りして試してみてはいかがでしょうか。お試しは180ml×６本入1,920円、３０本入は8,950円です。１日１本を目安に、半分ずつ冷蔵庫保存して２日に分けて飲むこともできます。飲み方は生活スタイルに合わせて自在です。
