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肌の弾力やハリ改善に役立つオーガニック植物

肌の弾力やハリを失わせる活性酸素


活性酸素は日々の生命活動で否応なく体内に発生するもので、肌にハリを与える真皮のコラーゲンやエラスチンなど線維芽細胞をズタズタに切り、肌の弾力やハリを失わせます。シワやシミなどの肌老化をすすめるのはこの活性酸素が原因です。植物には紫外線などで活性酸素が発生しますが、植物は自らの身を守るために、対抗する力を身につけます。これを抗酸化力と呼んでいます。この植物の抗酸化力を利用して、人は体内の活性酸素を除去することができます。それによって血行をよくし、肌をいきいきとよみがえらせ、シワやシミを目立たなくすることができるのです。
 

若返りのハーブ、ローズマリー


しかし植物であれば何でもよいわけではありません。大前提として、農薬や化学肥料を使わず、オーガニック栽培された植物であることが重要です。農薬成分や合成成分が含まれていると、肌老化を早める可能性が高いからです。製造過程でも、合成成分の配合や混入は避けなければなりません。また精神的なストレスも体内での活性酸素の発生原因になるので、適度にストレスを解消することも大事です。とくに女性ホルモンを刺激し、心を明るくしてくれるバラやイランイランなど天然の芳香成分を活用するのも効果的といえます。ローズマリーは、抗老化と若返りでよく知られる植物の代表格です。ローズマリーを主成分にしたハンガリーウォーターを使って見違えるように若がえった70代のハンガリー王妃が、その美しさに隣国ポーランドの若い皇太子から求婚されたという有名な逸話があります。
 
 
 

ローズマリー
              ローズマリー

 

精油は植物エキスで希釈して使用


抗老化とシワ改善に役立つ植物オイルに、ローズヒップ、ゴマ、マカデミアナッツ、ココナッツ、クランベリーなどがあります。また芳香油である精油(エッセンシャルオイル)には、ローズマリー油、バラ油、クラリセージ油、サフラン油、ローズ油、ゼラニウム油、イランイラン油、ネロリ油、セージ油などがあります。ただ精油は、そのままでは作用が強く皮ふに刺激になります。肌に精油をつけるときは、基本的に植物オイルで1~3%に希釈して使用します。希釈するベースオイルは、ホホバ油、マカデミアナッツ油、スィートアーモンド油、ゴマ油など、香りが弱くて伸びのよい、皮ふにやさしいものを選ぶようにします。精油は分子が小さいので、皮ふバリアーを通り抜けて組織に深く浸透し、毛細血管に流れ込んで全身に作用します。ただし、イランイラン、カモミール、ゼラニウム、サンダルウッドなどは希釈しないで、肌に直接つけることができます。 酒さ・酒さ様皮膚炎などのトラブル肌には、精油は基本的に肌の刺激になるので使用は控えた方がよいでしょう。
 

注目されるローズヒップ油


バラ、セージ、イランイラン、ゼラニウムなどには、女性ホルモンによく似た成分が含まれており、肌を活性化することが知られています。近年、シワ改善に有効な成分として、野生種のバラの実から採取されるローズヒップ油が注目されています。ローズヒップはビタミンCの爆弾といわれるほど、ビタミンCが豊富で、レモンの20倍以上ともいわれており、コラーゲンやエラスチンなどの再生にも役立ちます。リノレン酸もシミやくすみをケアし、シワを改善してくれます。また沖縄の月桃エキスは、赤ワインの34倍ともいわれるポリフェノールを豊富に含んでおり、年齢肌に有効な植物として知られています。若返りビタミンとして有名なビタミンEを豊富に含むのがクランベリーで、シワ改善に役立ちます。ビタミンEは、使用して酸化したビタミンCを甦らせる作用があり、相互作用で効果を持続させることが知られています。
 
 
 

ローズヒップの実
                    ローズヒップの実

 

具体的なスキンケアの方法


スキンケアの具体的な方法としては、ローズマリーや月桃など、肌を活性化する植物エキスが配合された洗顔料や化粧水、クリーム、オイルなどを使用します。ただし、クリームやオイルを与え過ぎると、肌はもう皮脂分泌する必要がなくなったのだと勘違いし、肌本来の皮脂分泌機能を衰えさせる可能性があるので、与え過ぎないように注意することが必要です。また適度なマッサージを行うことは、真皮内のコラーゲンやエラスチンを保つのに役立ちます。バラ油やゼラニウム油、イランイラン油など、気分を明るくする花の精油を、ローズヒップ油やマカデミアナッツ油で適度に希釈して、マッサージするのもよいでしょう。
 

植物の力を信じてじっくり取り組む


オーガニックな成分は肌にじっくりと働きかけるので、肌老化を短期的に改善すると喧伝する合成成分の化粧品に惑わされず、植物の力を信じてじっくり取り組むことが大事です。オーガニックな植物の力は、夜明けの空のように、いつの間にか知らず知らずのうちに肌をよみがえらせ、若さをとり戻していきます。コラーゲンのような成分は分子が大きく、皮ふの外から塗っても真皮にまで浸透させることはできないとされています。そのような効果を謳う化粧品は、有害な浸透剤が使われている可能性があります。コラーゲンやエラスチンは、基本的に食べ物から栄養として摂取することで、身体の内側から生成されるものと理解しておきましょう。 ただヒト幹細胞培養液を使った化粧品は、バイオ技術の進歩から生まれた異次元の成分で、従来の外から美容成分を与える化粧品ではなく、肌の幹細胞が活性化して、肌の内部から必要な美容成分を生みだすもので、非常に有効性が高い化粧品といえます。ヒト由来であるだけにどんな肌にもなじみがよく、基本的にアレルギーがないのが特徴で、ますます要注目です。

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