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乾燥肌を助長する合成ポリマー

みせかけの美しさをつくる合成ポリマー


合成ポリマーは、皮膜を作る力が非常に強く、特に撥水性や撥油性が強いなどの特徴を持ち、乳化安定剤としても多くの化粧品に使われています。合成ポリマーの皮膜で覆われた皮ふは水分をよく保持し、シワが一時的に消えてハリがでて、肌はツヤツヤになったように見えます。保湿効果が高く、しっとり感が長持ちし、かさつかずハリが出たように感じることができます。変質せず、腐敗せず、粘りと透明性があり、感触のよいのが特徴です。合成ポリマーの種類はとても多く、皮膚に及ぼす影響がよく分かっていないものも多くあります。合成ポリマーの膜で覆われた肌は、正常に皮脂を分泌できなくなり、皮脂が密閉されることで乾燥肌や敏感肌を助長し、皮膚の衰えを加速する原因になるおそれがあります。
 

皮ふの表面に薄いビニールの膜をつくる


合成ポリマーは液体のビニールで、肌につけても刺激はありません。塗って乾燥すると水分だけが飛んでビニールの薄い膜をつくります。合成ポリマーは分子構造が大きいので肌に浸透はしません。ほとんどの場合、合成界面活性剤といっしょに使われることで、肌のバリア機能をこわす力を強めます。合成界面活性剤は成分を浸透させるために皮ふのバリア機能をこわして、水で皮ふを膨らませます。その水分が蒸発しないように、合成ポリマーで肌の表面に薄いビニールの膜をつくり、水分を閉じ込めるのです。すると魔法のように、肌からシワが消えてつるつるになり、たちまちハリが出てきます。これは肌がよくなったのではなく、ビニールの力で水分を閉じ込めて、シワやたるみを目立たなくしたのです。ビニールの膜で覆われた肌は、皮脂分泌が正常にできなくなり、気づかないうちにインナードライがすすみ、正常なターンオーバーが狂い、肌は本来の機能を失っていきます。すると乾燥肌が進んでいき、シリコン系の敏感肌用化粧品しか使えない肌になります。やがて刺激に過剰反応するアレルギー肌や酒さのような皮膚炎を発症することもしばしばです。
 
 
合成ポリマー
                     合成ポリマー

 

よく使われる合成ポリマーは


合成ポリマーを水に溶かすととろりとした液体になります。さらっとしてべたつかず、使い心地のよい感触の乳液やクリームなどによく使われます。つけると肌がきれいになったように錯覚しますが、健康な肌は失われていきます。成分表に次のような記載があれば、合成ポリマーか合成樹脂です。~ポリマー、~コポリマー、ジメチコン、流動パラフィン、ジメチコン~、シメチコン、~クロスポリマー、カルボマー、シロキサン、セルロースなど。合成ポリマーは、伸びのよいファンデーション、落ちにくい口紅、さらさらの髪に見せかけるためのヘアケア商品などに使われます。合成ポリマーを配合したファンデーションは、伸びがよく落ちにくいのが特徴で、見た目はつややかになります。落ちにくいということは、落とすのに強いクレンジングを必要とするため、肌を日常的に刺激することになります。落ちにくい口紅は、落とすときに強く擦るために、色素沈着の原因になることがあります。シャンプーやリンス、整髪料など、ヘアケア商品のほとんどには、合成ポリマーの一種であるシリコン類が使われます。これは髪にしっかり付着して、一時的なサラサラ髪をつくるためです。しかし使いつづけると髪のキューティクルを傷め、シャンプーすることで顔や体の皮ふにも付着します。
 
 
 
強いクレンジングが肌を刺激する
                    強いクレンジングが肌を刺激する

 

UV化粧品やクレンジングにも


合成ポリマーはUVカット化粧品の紫外線吸収剤を溶かす乳化剤にも使われます。紫外線を防ぐことに目を奪われていると、乾燥肌が進んでいきます。またジェルタイプのオンリーワン化粧品は水溶性ポリマーを合成界面活性剤で溶かしたものです。お湯にとけてクレンジングが簡単なタイプのUV化粧品には、40℃のお湯で落ちるタイプの合成ポリマーが使われています。普段の36℃前後の体温で落ちると化粧崩れにつながるからです。しかし40℃のお湯だと大切な皮脂まで洗い流されてしまいます。かといって洗い残せば皮ふにとどまって再び固まり、乾燥肌や敏感肌の原因になるので厄介です。合成ポリマーはほんの少量で効果を発揮するので、配合量の多い順に記載される成分表示ではほとんど後順位で目立たなくなるので、ラベルや成分表示をよく確かめる必要があります。整髪料、化粧水、美容液、乳液、クリームの順に配合濃度が高くなります。
将来の美肌のためには、こうした肌を傷める成分が使われていない化粧品を選ぶことが大事です。それにはなんといっても植物原料で作られたオーガニック製品が安全です。ただオーガニックと称する化粧品にも、しばしば合成ポリマーが配合されているので、成分チェックをしっかり行う必要があります。使い勝手のよい便利なものには、裏にこうしたリスクが潜んでいることを知っておくことが大事です。
 

バリア機能を担う常在菌にとって有害


皮ふ表面のバリア機能を担う皮脂には、表皮常在菌と呼ばれる細菌がたくさん棲んでいます。その数は1センチ四方におよそ20万個といわれています。これらの微生物は、紫外線や有害物質による皮ふの刺激を防ぎ、人体に悪影響を及ぼす病原菌やアレルギー物質が身体の中に入らないようにバリア機能を果たしています。 この常在菌が、合成ポリマーによってエサとなる皮脂が不足してしまうと棲息できなくなり、バリア機能が弱くなってしまいます。また、自然界にない合成ポリマーは肌の微生物が分解することができないので、落しきれなかった成分が皮膚に及ぼす影響も懸念されます。
皮ふ表面に落ちにくい強いビニールの皮膜を作ることは、常在菌を害するだけでなく、落とすのに必要な強いクレンジングが皮ふを傷つけることになり、乾燥肌を助長し、肌トラブルを招く大きな要因になっています。

変質しない、腐らない、使い心地がよい、そして安価な原料である合成ポリマーが化粧品に多用されていることを意識して、化粧品選びにはしっかり成分チェックを心がけたいものです。

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