消費者が求めるオーガニック品質
近年、慢性的な乾燥肌や酒さに悩む女性が増えています。化粧品かぶれなどの肌トラブルが増えるなか、消費者は本当に安心安全な化粧品を探し求めています。とくに2000年以降、肌トラブルが急増したことで、オーガニック化粧品に対する関心が高まってきました。しかしオーガニックが謳われている化粧品を使っていても、肌トラブルが頻繁に起きています。なぜでしょうか。
オーガニック・自然派化粧品の現実
多くの消費者は、「無添加化粧品」「自然派化粧品」「オーガニック化粧品」と謳われていると、すべて安全な植物エキスでつくられた化粧品だと早合点します。ところが実際には、それらの90%に防腐剤など何らかの合成成分が使われています。農産品と異なり、オーガニック化粧品には基準がないので、品質はそれこそピンからキリまであります。ケミカル成分を主体にした化粧品に、ほんの少しだけ植物エキスを加えただけで、オーガニック化粧品や自然派化粧品と謳えてしまうのです。基準がないのでこれも違法とはいえません。敏感肌の人がこのような化粧品に当たってしまうと、アレルギーを起こすことがあります。
本当の安心安全がみえにくくなくなった
化粧品の成分は、かつては生産者の企業秘密のため明確にされていませんでした。そこで旧厚生省はアレルギーを引き起こす１０２の「表示指定成分」を定め、使用している場合はその成分を表示することを義務づけていました。しかし2000年に化粧品の輸入が自由化されると、全成分を表示するように改められました。使用成分がすべて明らかになったのはよいのですが、その中から消費者自身が毒性の判断をするようにしたのです。ところが列記された全成分をみても、消費者にはどれがアレルギー成分なのか判断できなくなってしまいました。その結果、化粧品はCMやパッケージ、容器のデザインなどのイメージで選ぶようになりました。実際に作用するのはイメージではなく、成分なのです。
植物からもつくれる合成成分
合成成分は石油原料だけでなく、最近は植物からもつくれるようになっています。「石油系成分不使用」「植物系原料使用」とうたうことで、消費者に安心感を与えやすいからです。しかし植物が原料であっても、化学処理されて合成された自然界にない成分は、体内や自然界で分解することができず、肌にとって負担になるのは同じです。オーガニック化粧品なのに肌荒れしたという場合は、このような合成成分が配合されている可能性があります。
世界の認証基準の問題
そこで化粧品のオーガニック品質を第三者機関が厳格な基準に基づいて認証する制度があります。ただ欧米の認証機関では合成成分を「使用可」としているものがあります。安息香酸Na、ソルビン酸およびその塩類、サリチル酸およびその塩類、デヒドロ酢酸およひその塩類、ベンジルアルコールなどでは、いずれも石油由来の合成成分であり、日本の旧厚生省の「旧表示指定成分」に含まれていたものです。
ヨーロッパの認証基準では、多くの機関が、使用原料は95%以上がオーガニックであることを要求しながら、残りの５%までは合成成分の使用を許容しています。どの成分を認め、どの成分を認めないかで機関によって違いがあるのです。問題は１%でもアレルギーを引き起こす成分があるのに、５%は大きすぎる数字です。植物原料の合成成分は許容し、石油系は一切認めない機関がいくつかあります。そこで統一基準をつくる必要から、「コスモス」という団体が５つの認証団体によって2010年に設立されました。しかしコスモスの認証基準は許容成分を絞ってはいるものの、日本の旧厚生省が指定成分としていたものがいくつも含まれるなど、問題が残っています。
天然成分１００%の安心できるオーガニック化粧品
これに対して一切の合成成分を認めないのが、日本オーガニックコスメ協会（JOCA）の認定基準です。どんなに理想を描いても作れない基準では意味がありませんが、天然成分100%で生産できるメーカーが数こそ多いとはいえないまでも、数十社がちゃんと実現しています。これは日本がいまや世界に誇れるオーガニック最先進国であることを示すものです。
メーカーの創設者はほとんど化学分野の専門家ではなく、ハーバリスト（植物療法家）です。とりわけモアオーガニックのぷろろ化粧品は、肌に優しいだけでなく、長い歴史をもつ植物療法の知識に裏付けられ、多くの人々が実際に使って安全性や効果を確認し、後世に伝えられたものばかりを使っています。そんな安心安全な天然成分100%の商品だけを集めた店舗が、この夏から東京・東急プラザ銀座５F Be Organic、および新宿・Style Tabled新宿ミロードの２ヶ所で展開されています。本当に安心安全な化粧品をお探しの方は、機会があれば是非立ち寄ってみるとよいでしょう。
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