完全オーガニック派向

ケミカルコスメをお奨めできない理由

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ケミカルコスメの原料は石油

 
ケミカルコスメの原料となるケミカル成分は500℃以上の高温で化学反応を起こして得られる化学物質です。自然界にはない物質なので、人体や自然界では分解することができません。体内で有害な活性酸素を発生し、細胞を傷つけ、肌トラブルや病気を引き起こす原因になります。ケミカルなメイク用品を選んだり使用する場合も、その性質をよく理解して利用する必要があります。
 
ケミカルコスメの大元は、黒くどろどろした原油です。タンカーが難破して流れ出た原油が、漁場や海岸に流れ着き、回収に悪闘している映像を思えばよいと思います。原油は石油コンビナートに運び込まれて、高温・高圧でガソリンなどの燃料に分溜され、その副産物として18%ほどのナフサができます。このナフサからプラスチックなどの製品が作られ、いまやわたしたちの身の回りにあふれています。しかしその歴史はまだ100年に満たず、生物や環境にとって多くの不安な問題が生じています。例えば燃えないゴミ、毒性の強いダイオキシンの発生源などです。
 

副産物のナフサが原料に

ナフサから作られる製品は、医薬品、農薬、化学肥料、化粧品、洗剤、食品添加物、合成繊維などがあります。ナフサを熱分解して、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが得られます。これをさらに化学反応させると、さまざまな用途の化学成分ができます。製造過程では、環境を汚染したり環境破壊につながる物質が大量に排出されるので、それを把握するため、PRTR法という法律でトルエンなど462種類の物質につき、環境省で排出量や移動量の全体の動きを把握し、監視しています。これらの物質は温暖化の原因になるCO2を増やしたり、またオゾン層を破壊して地上に強い紫外線をふりそそがせ、皮ふがんの原因になったりしています。

 
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アレルギー成分の規制と緩和

分溜された原料をさらに化学合成して、化粧品の成分となる、界面活性剤、防腐剤、色素、香料、油剤、溶剤、整肌成分などがつくられます。このうち化粧品に使える成分が定められ、とくにアレルギー性の強い成分102種類が旧薬事法によって指定されて、使用量などに制限が設けられていました。このため日本の化粧品は規制が厳しく安全とされていました。ところが2001年に、PRTR法で定めるアレルギー性の強い182種類の規制を残して、全成分表示を義務化したうえ使用は企業責任とし自由化されました。消費者は全成分を見て、自己責任で安全性を判断しなければならなくなりました。使用が自由になった成分は1万種類にものぼり、その中に強いアレルギーや毒性をもつ成分も数多くあり、安全性の判断はとてもむずかしいものになっています。また医薬部外品として認可された薬用化粧品は、定められた182種類で使用している成分と有効成分さえ表示すればよく、それ以外の成分は表示しなくてもよくなりました。実際にどんな成分が使われているのか消費者にはわからず、不安要因になっています。
 

経皮毒となる危険性

エチレンから作られる化粧品成分には、PEG-○○(ポリエチレングリコール-○○)や、POE-○○(ポリオキシエチレン-○○)といった成分名に「エチレン」がつくシャンプーなどがあります。プロピレンからは、保湿効果のある乳液やクリームの合成界面活性剤が、またイソプレンは合成香料の原料として、シンナーの成分でトルエンなどの油剤や溶剤で中毒性があるもの、キシレンは乳液やクリームの使用感を滑らかにするためといったように、ケミカルコスメの成分としてひろい範囲で使用されています。こうしてみると、これらのコスメの成分はいずれも石油から作られた合成成分であることがわかります。もともと自然界に存在しない物質なので、肌から体内に入ると経皮毒となって血管に入り、体内をめぐって一部が臓器に蓄積されていき、病気や肌荒れの原因になります。

また合成成分は石油から作られるというイメージが一般的ですが、最近では、植物や糖類から化学的に合成される成分があります。この成分は「植物由来」とうたわれて安全がアピールされたりしますが、自然界に存在しない物質であることに変わりなく、安全性に疑念があるものです。
 

オーガニック成分は安全な美容植物

これに対して、オーガニックコスメの成分は、美容植物を中心に昔から自然界に存在する天然成分です。植物は進化の過程で、厳しい環境に耐えて生き抜くために、さまざまな抗酸化力を身につけました。その中から人間が健康や美容によいものを見つけて、数千年もの歴史の中で伝えてきたもので、安全性が確認された植物成分です。もちろんそれらは、自然界の中で容易に分解し、永続的に自然界で循環することができます。

いま世の中のコスメは圧倒的にケミカルコスメです。あるいはケミカル成分に植物成分を混ぜたようなものもあります。そうした中で真正なオーガニックの大切さを説くことは、ガリレオが天動説の支配する時代に地動説を唱えるようなものかもしれません。にも関わらず、その是非を問いつづけることは、美容のためにも、健康のためにも、やはり必要なことだと思うのです。